2022年の公示地価レビュー (住宅地: 津-2)
近鉄名古屋線・江戸橋駅徒歩8分 上浜町(1住居)
三重県の県庁所在地、津市の上浜町1-117-2(津-2)について見ます。近鉄名古屋線・江戸橋駅から620km(徒歩8分)。用途地域は第一種住居地域。地積168㎡。利用現況は住宅、W(木造) 2F。西5.4m 市道に接道。指定建ぺい率/容積率は 60/200。公示地価は、49,500円/m²(坪16.4万円)と前年比̟0.0%と変わらず。標準的使用、最有効使用は共に戸建住宅地。
三重県の県庁所在地である津市にあって、熟成し、利便性に優れ、需要が堅調で地価の見通しの良好な自己利用目的の住宅地として魅力があるといえそうです。収益物件としては成り立ちにくいのは住宅地に共通する点ですが、賃料水準と複合不動産(建物及びその敷地)における建物に対する投資割合が高いと、収益物件としてはより成り立ちにくくなると推定されます。
鑑定評価書1は、市場の特性について、「同一需給圏は津市内の戸建住宅を主体とする住宅地域であり、特に近鉄名古屋線を最寄り駅とする地域との代替競争関係が強い。需要者は津市内在住又は在勤の一次取得者層が中心となる。郊外の中・大規模住宅団地における供給も多いなか、鉄道駅に近く利便性に優れる住宅地域にあっては比較的堅調な土地需要がみられる。需要の中心となる価格帯は、土地170㎡(51坪)程度で800万円～１,000万円となっている」とあります。
価格形成要因の変動状況については、一般的要因について「津市の人口は微減傾向。住宅建築着工は持ち直している。住宅地では津駅西方面は需要が回復、沿岸部等は依然低調と二極化が進む」としています。
地域要因については、「熟成した住宅地域で生活利便性に優れており、周辺の宅地供給も活発化し、地価は回復基調にある」としています。地域要因の将来予測としては、「熟成した住宅地域であるが、各種利便施設との接近性に優れる。周辺における新興住宅地域との地域的一体性もあって、需要は堅調で、地価は安定的に推移するものと予測する」と、熟成し、利便性に優れた住宅地で、需要は堅調で、安定的な地価の推移が予測されています。個別的要因については、「変動はない」としています。
試算価格の調整・検証及び鑑定評価額の決定の理由については「近隣地域は戸建住宅を主体とする住宅地域である。土地取引は自己利用目的での取引が中心であり、また画地規模から共同住宅の建設想定は非現実的であるため、収益価格は試算しなかった。比準価格は居住の快適性・利便性を重視する典型的需要者の観点にたって、類似地域における住宅地事例との比較検討を行い適正に試算できた。したがって、市場に最も適合する比準価格を標準とし、代表標準地との均衡に留意して、鑑定評価額を上記のとおり決定した」とあります。
鑑定評価書2は、市場の特性について、「同一需給圏は津市内の戸建住宅を主体とする住宅地。需要者は同一需給圏内に居住する個人が大部分を占める。津市内には住宅団地が多く存在し、住宅地はやや供給過剰気味である。需要は物件によって格差があるものの堅調である。土地は標準的規模で７００万円～８００万円程度が取引の中心となっている」と、住宅団地によりやや供給過剰気味とする一方、需要は堅調としているのは、江戸橋駅徒歩圏上浜町の土地の稀少性によるといえるでしょう。公示地価16.4万円をベースにすると土地取引の標準的規模は、50坪弱程度となります。
価格形成要因の変動状況については、一般的要因について「津市の人口は微減傾向にある。景気は、新型コロナの影響が徐々に緩和されつつあり、持ち直しの動きが続いている」としています。
地域要因については、「駅への接近性に優れた住宅地であり、コロナ禍ではあるが需要は堅調に推移している」としています。地域要因の将来予測については、「最寄駅への接近利便性に優れた住宅地である。今後とも現況を維持するものと判断され、地価は安定的に推移すると予測する」とし、利便性が優れた住宅地として安定的な地価の推移が予測されています。個別的要因については、「変動はない」としています。
試算価格の調整・検証及び鑑定評価額の決定の理由については「自用の使用の戸建住宅を主とする区画整然とした住宅地域であり、共同住宅等の新規の収益物件も見受けられないため、収益価格は試算しない。賃貸による収益性よりも居住の快適性を重視する住宅地域であり、一般的に取引価格を指標として価格が決定されるため、信頼性のある取引事例により求めた比準価格を採用して、代表標準地との検討を踏まえ、鑑定評価額を上記のとおり決定した」とあります。
標準地番号: 津-2
調査基準日: 令和4年1月1日
所在及び地番: 三重県津市上浜町１丁目１１７番２ 地図で確認する
住居表示:
価格(円/m²): 49,500(円/m²)
交通施設、距離: 江戸橋、 620m
地積(m²): 168(m²)
形状（間口：奥行き）: (1.0:2.0)
利用区分、構造: 建物などの敷地、W（木造） 2F
利用現況: 住宅
給排水等状況: ガス ・ 水道 ・ 下水
周辺の土地の利用現況: 一般住宅等が建ち並ぶ区画整然とした住宅地域
前面道路の状況: 西 5.4m 市道
その他の接面道路:
用途区分、高度地区、防火・準防火: 第一種住居地域
建ぺい率（%）、容積率（%）: 60(%) 200(%)
都市計画区域区分: 市街化区域
出所: 国土交通省 土地総合情報システム
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