2024 地価レビュtー 板橋-19 住宅地 仲町 (1住)
標準地は、東武東上線・中板橋駅から徒歩8分、大山駅から徒歩10分と利便性が高く、第一種住居地域で、建ぺい率・容積率が(60, 300)、前面道路の幅員等にもよるが、5~6階の共同住宅が建築可能。したがって、需要者も、自己所有・使用目的の個人、事業法人の他、分割販売目的の不動産開発業者など多様である。
同評価は、中板橋駅から徒歩圏の、仲町、中板橋、弥生町の第一種住居地域の住宅地に概ね当てはまるものといってよい。土地で4,000~5,000万円台前後程度、新築戸建住宅で6,000~7,000万円台前後程度と、需要層の厚い価格帯であることから、需要は強含みにあるといってよい。
同標準地の現況は、S3(鉄骨造3階建て)の事務所兼共同住宅で、収益価格算定のための想定上の建物は、S3共同住宅(2DK x 3; 専有面積各60㎡)。月額支払賃料2,800~2,900/㎡、還元利回り4.0%等で算定されている。
今後は、金利動向に注意が必要であろう。
(mlit.go.jp) 板橋-19 住宅地 仲宿 (1住) (概要)
(mlit.go.jp) 板橋-19 住宅 仲宿 (1住) (地図)
(mlit.go.jp) 板橋-19 住宅 仲宿 (1住) (鑑定評価書)
公示価格(円/㎡) 559,000(円/㎡) 対前年変動率(%) 6.7(%)
標準地番号: 板橋-19
調査基準日: 令和6年1月1日
所在及び地番: 東京都板橋区仲町12番6
住居表示: 仲町12-2
用途区分: 住宅地
交通施設、距離: 中板橋、580m
価格(円/㎡): 559,000(円/㎡)
対前年変動率(%): 6.7(%)
地積(㎡): 127(㎡)
形状(間口:奥行): (1.0:1.2)
利用区分、構造: 建物などの敷地、S(鉄骨造) 3F
利用現況: 事務所兼共同住宅
給排水等状況: ガス ・ 水道 ・ 下水
周辺の土地利用現況: 住宅、アパート、事務所等が混在する住宅地域
前面道路の状況: 南 6.0m 区道
都市計画区域区分: 市街化区域
用途区分、高度地区、防火・準防火: 第一種住居地域、準防火地域
建蔽率(%)、容積率(%): 60(%) 300(%)
路線価 [令和5年1月]: 420,000 円/㎡
法令上の規制等:1住居、(60,300)、準防(その他)高度3種最高35m、最低敷地60㎡、(70,240)
評価書を読む
評価書A 1㎡当たりの価格 558,000 円/㎡ 対前年変動率 +6.5 %
地域要因の将来予測: 近隣地域は、住宅、アパート、事務所等が混在する住宅地域として熟成しており、当面は現状のまま推移するものと予測する。
最有効使用の判定: 低層住宅地
鑑定評価の手法の適用
取引事例比較法: 比準価格 573,000 円/㎡
収益還元法: 収益価格 400,000 円/㎡
市場の特性:
同一需給圏は、板橋区を中心に隣接区周辺を含む住宅地域の圏域。主な需要者は、当該地域の居住者を中心に圏域外からの転入者も見られる。法人需要者では中規模以上の画地の分割販売を目的とする建売業者が多い。需給は概ね安定している。取引の価格帯としては、土地は4,000~5,000万円台前後程度、新築戸建住宅では6,000~7,000万円台前後程度の物件が需要の中心となっている。
試算価格の調整・検証及び鑑定評価額の決定の理由:
近隣地域の周辺では、共同住宅等も散見されるが収益物件の取引は少なく、自己使用を目的とする取引が支配的である。収益性よりも居住の快適性・利便性等を重視する住宅地域であり、土地の経済価値に見合った賃料水準が形成されていないため収益価格は低位に試算された。よって、市場の実態をより反映する比準価格を重視し、収益価格を比較考量のうえ、代表標準地との検討を踏まえ、鑑定評価額を上記の通り決定した。
区内の住宅地需要は依然底堅く、取引価格は上昇傾向にある。住宅、アパート、事務所等が混在する住宅地域であり、上記一般的要因を反映して、地価は強含み傾向にある。その他、特に地域要因に変化はない。
個別的要因に変動はない。
評価書B 1㎡当たりの価格 559,000 円/㎡ 対前年変動率 +6.7 %
地域要因の将来予測: 住宅、アパート、事務所等が混在する住宅地域で、地域要因に特段の変化はなく、当面は現状のまま推移するものと予測する。
最有効使用の判定: 低層住宅地
鑑定評価の手法の適用:
取引事例比較法: 比準価格 574,000 円/㎡
収益還元法: 収益価格 413,000 円/㎡
市場の特性:
同一需給圏は板橋区南部を中心に、東京メトロ有楽町線・副都心線、東武東上線沿線の住宅地域。需要者の中心は主に地縁的選好性を有する個人や不動産開発業者等である。中板橋駅から徒歩圏内に位置し、利便性にも優れるため、供給に比べ需要が多く、不動産需要は堅調に推移している。需要の中心は土地で4,500万円~5,500万円程度、新築戸建住宅で6,000万円~7,000万円程度である。
試算価格の調整・検証及び鑑定評価額の決定の理由:
近隣地域は住宅、アパート、事務所等が混在する住宅地域であるが、一般住宅を中心とした自用目的の取引が多数であり、収益性よりも居住の快適性、利便性を重視した取引が中心となっている。したがって、市場における実勢を反映した比準価格を標準に、収益価格を参酌し、代表標準地との検討を踏まえ、鑑定評価額を上記のとおり決定した。
区内の人口は微増、世帯数はやや増加。不動産の取引件数はほぼ横ばいであるものの、取引価格は上昇傾向で推移。
中板橋駅から徒歩圏内にある利便性の良い住宅地域で、地域要因に特段の変化は見られない。
個別的要因に変動はない。
(参考)
収益価格算定にあたっての想定上の建物
想定建物の状況
①用 途 : 共同住宅
②建築面積: 70.00(㎡)
③構造・階層: S3 (鉄骨造3階建)
④延床面積: 210.00 (㎡)
還元利回り(r-g):( 4.3 – 0.3 = )4.0%
建物等の初期投資額: 50,200,000 円
算出根拠: 232,000 円/㎡ × 210.00 ㎡ × (100% + 設計監理料率 3.00 %)
建築費 239,000円/㎡ (坪789千円)
2024/06/16
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