2023 地価レビュー
練馬82 住宅 石神井町
西武池袋線・石神井公園駅歩10分(750m)、練馬高野台歩8分(580m)の低層で住環境の良好な住宅地。(都立)石神井公園まで歩9分(650m)
1998年有楽町線、2008年から副都心線が乗り入れ利便性が高まった。
収益価格は、比準価格の55%、公示価格の56%と格差があるが。居住の利便性、快適性が重視される良好な住宅地では一般的な傾向といえる。
(参考) 収益価格算定の基礎となる還元利回りは4.0%。公示価格に対しては2.25%の利回りとなる。(KN)
令和5年公示価格: 464,000 円/㎡ 前年比+3.1%
所在及び地番並びに「住居表示」等:
練馬区石神井町1丁目1058番3 「石神井町1-14-31
地積(㎡): 175
法令上の規制等: 1低専 50,100) 準防 (その他)高度地区1種 風致地区
形状: 1:2
敷地の利用の現況: 共同住宅LS2 (軽量鉄骨造2階建て)
周辺の土地の利用の状況: 中規模住宅、共同住宅が多い南傾斜の住宅地域
接面道路の状況: 東5.2m区道
供給処理施設状況: 水道、ガス、下水
主要な交通施設との接近の状況: 練馬高野台580m
近隣地域
範囲: 東80 m、西40 m、南30 m、北 60 m
標準的使用: 低層住宅地
標準的画地の形状等: 間口約9.5 m、奥行約18.5 m、規模175 ㎡程度、形状 長方形
地域要因の将来予測: 駅徒歩圏の低層住宅地域として熟成している。地域要因に特段の変化は認められないため、当分の間は現在の住環境が維持されていくものと予測される。
最有効使用の判定: 低層住宅地
鑑定評価の手法の適用:
取引事例比較法 比準価格 474,000 円/㎡
収益還元法 収益価格 260,000 円/㎡
地価上昇傾向 中心価格帯:土地価格、画地規模100㎡程度で総額4~5千万円台
市場の特性: 同一需給圏は、西武池袋線沿線を中心とする練馬区及び隣接区内の最寄駅より徒歩圏内の住宅地域である。主な需要者は圏内に居住する一次取得者及び買い換え層が中心である。最寄駅から徒歩圏内の住宅地域のため、需要は堅調である。中心となる価格帯は、土地価格が画地規模100㎡程度で総額4~5千万円台、新築戸建住宅は総額6~7千万円台である。コロナ禍においても低金利政策を背景に、年間地価変動率は上昇傾向が継続している。
試算価格の調整・検証及び鑑定評価額の決定の理由:
比準価格は、同一需給圏内の類似地域より規範性のある取引事例を選択し、市場性を反映した客観性の高い価格を求めた。収益価格は、賃貸共同住宅を想定して求められた理論的な価格であるが、近隣地域は風致地区内の住環境の良好な住宅地域であり、収益性よりも居住の快適性等が重視される地域である。よって、比準価格を重視して、収益価格を参酌のうえ、代表標準地との検討を踏まえて、鑑定評価額を上記のとおり決定した。
価格形成要因の変動状況:
[一般的要因]: 練馬区の人口は令和4年4月以降は微増傾向であったが、直近12月は微減に転じた。土地取引件数は令和3年以降、概ね横ばいで推移している。
[地域要因]: 最寄駅から徒歩圏の風致地区に指定された良好な住宅地域である。地域要因に大きな変動はない。
[個別的要因]: 個別的要因に変動はない。
収益価格算定の還元利回り4.0%
(参考)
最有効使用の想定建物の状況等
用 途:共同住宅 建築面積(㎡):70.00 構造・階層:W2 延床面積(㎡):132.00
想定建物の概要:専有面積約33㎡(1DK)4戸の共同住宅を想定。
有効率100.0%(外階段・外廊下のため)。
1㎡当たり月額支払賃料(円): 2,590 (1F) 2640 (2F)
月額支払賃料(円): 170,940 (1F) 174,240 (2F)
建物等の初期投資額:25,000,000 円
算出根拠: 184,000 円/㎡ × 132.00 ㎡ × (100% + 設計監理料率3.00%)
坪当り約61万円 (低め?)
還元利回り: 4.0%
鑑定評価書 (mlit.go.jp) を元にKN作成
以上
By Kota Nakako
2023/4/15