2024 地価レビュー 板橋5-9 商業 常盤台2-6-5

2024 地価レビュー
板橋5-9 商業 常盤台2-6-5

(mlit.go.jp) 板橋5-9 常盤台 商業 (地図表示)
(mlit.go.jp) 板橋5-9 商業 常盤台 (概要)
(mlit.go.jp) 板橋5-9 商業 常盤台 (評価書)

令和6年公示価格: 1,140,000円/㎡  対前年変動率 +4.6% 

公示価格は、前年比+4.6%の1,140,000円/㎡(3,768,600円/坪)となった。
東武東上線ときわ台北口駅前ロータリーに面した好立地(ときわ台駅70m)。板橋区の駅前商業地(標準地)としては、板橋5-1(大山駅110mハッピーロード沿い)1,620,000(円/m²)に次ぐ第2位。第3位が、板橋5-6(成増駅南口100m)の1,110,000(円/㎡)。

昨今では、ときわ台ならではのゆったりとした駅前ロータリーでイルミネーション・コンサート、マルシェなども開催されており、北口の常盤台住宅地、前野町のマンション群、南常盤台の商店街など、多様性を持ちながら地域としての一体感が増し、全体として活気づいているように感じられる。

大山駅の踏切立体化が2030年完成に向けて事業着手している。今後は、東上線ときわ台駅、上板橋駅周辺の踏切立体化が検討される。安全・安心、利便性の向上、街並み景観の3つの観点から立体化の検討・実施が期待されるところだ。

調査基準日 令和6年1月1日
所在及び地番:  東京都板橋区常盤台2丁目6番7
住居表示:  常盤台2-6-5
用途区分:  商業地
交通施設、距離:  ときわ台、70m
価格(円/㎡):  1,140,000(円/㎡)
対前年変動率(%): 4.6(%)
地積(㎡) : 105(㎡)
形状(間口:奥行) : 台形 (1.0:2.5)
利用区分、構造:  建物などの敷地、RC(鉄筋 コンクリート造) 4F B1
利用現況:  店舗兼事務所  
給排水等状況:  ガス ・ 水道 ・ 下水
周辺の土地利用現況:  中層の店舗、銀行等が混在する駅前の商業地域
前面道路の状況:   南東 15.0m 区道
その他の接面道路:  背面道
都市計画区域区分:  市街化区域
用途区分、高度地区、防火・準防火:説明
用途区分を表示するほか、防火・準防: 商業地域、防火地域
建蔽率(%)、容積率(%)説明: 80(%) 500(%)

標準的使用: 中層店舗兼事務所地
最有効使用の判定:  中層店舗兼事務所地

(補足)
路線価 [令和5年1月]:  870,000 円/㎡

評価書を読む

評価書A: 1㎡当たりの価格  1,140,000 円/㎡ 対前年変動率+4.6 % 

地域要因の将来予測:  駅前ロータリーに接面する中層の店舗兼事務所等が建ち並ぶ商業地域で、地域要因に特段の変化はなく、当面は概ね現状と同様に推移するものと思料する

最有効使用の判定: 中層店舗兼事務所地
取引事例比較法: 比準価格  1,220,000 円/㎡
収益還元法:   収益価格  1,060,000 円/㎡

市場の特性: 同一需給圏は、東武東上線の沿線を主として板橋区及び隣接周辺区等に存する駅周辺の商店街や商業地である。需要者の中心は、チェーン展開する法人、賃貸収益を目的とする不動産業者、区内に地縁のある個人事業主、投資家、法人等である。最寄駅周辺での供給は多くはないが、需給に逼迫感はなく、概ね安定的である。規模がまとまった方が需要が強くなるものと思料する。需要の中心としては、現在の標準的な規模の土地で1億円~2億円である。

試算価格の調整・検証及び鑑定評価額の決定の理由:
近隣地域周辺は、店舗・事務所(上層階の一部は居宅)等の利用を中心とした中層ビルが建ち並ぶ普通商業地である。価格形成においては、需要者は収益性を重視して市場参入を行っているが、そのような収益性を考慮した上で成立した取引事例から求めた比準価格は、更に規範性が高いものと認められる。よって、市場性を反映した比準価格を標準とし、収益価格を関連づけて、他の標準地との均衡にも配慮して、鑑定評価額を上記のとおりと決定した。

[一般的要因][地域要因][個別的要因] 区内の人口は微増で高齢化率が高い。商業地の取引件数は前年比で概ね横這いだが、取引価格は前年比で上昇。賃料は前年比で概ね横這い程度。
中層店舗兼事務所ビル等が建ち並ぶ商業地域で、地域要因に特段の変動は見られない。
個別的要因に特段の変動はない。

評価書B: 1㎡当たりの価格 1,140,000 円/㎡ 対前年変動率+4.6 % 

最有効使用の判定: 中層店舗兼事務所地
取引事例比較法:  比準価格   1,200,000 円/㎡
収益還元法:    収益価格   1,060,000 円/㎡

市場の特性: 同一需給圏の範囲は、板橋区を中心に城北・城西エリア一円に所在する鉄道沿線各駅に近い商業地域である。対象標準地は高級住宅地を背後に控えたときわ台駅前の商業地域であり、日用品のスーパー、チェーン展開の飲食店や教育・医療等各種サービス関連の小売店等が立地する。中心的需要者は、東武東上線沿線に地縁的選好性を有する事業者やチェーン展開の法人、貸しビル業者などで、取引価格帯は土地で1~2億円程度である。

試算価格の調整・検証及び鑑定評価額の決定の理由: 比準価格は、同一需給圏内に存する利用状況等が類似した取引事例から求められた価格で、概ね規範性が高い。一方で、収益価格は現実の利用状況にかんがみ最有効建物を想定して求めた価格である。小規模店舗・営業所等が混在する地域であり、自用目的の取引を主体としながらも収益物件の取引も散見される地域であることから、比準価格と収益価格を関連付け、他の標準地との均衡にも留意して、鑑定評価額を上記のとおり決定した。

[一般的要因][地域要因][個別的要因] 区内の人口は微増、世帯数はやや増加傾向で、取引件数は横ばい傾向にある。賃料は概ね横ばい傾向、取引価格は上昇傾向を示している。特段の地域要因の変動はない。
個別的要因につき特別の変動は見られない。

(補足1) 還元利回り

還元利回りは4.0%と、昨年から10bp下がった。長期金利は2024年に入って上昇しており、不動産価格に下落圧力が加わる可能性もある。

令和6(2024)年 4.0%
令和5(2023)年 4.1%
令和4(2022)年 4.3%
令和3(2021)年 4.3%

(補足2) 収益還元法の適用における想定建物の初期投資額、建築単価

過去4年の推移は以下の通り。想定建物の延床面積は513.71㎡で変わりはない。令和6(2024)年は、310,000円/㎡で前年比3.1%減となっている。昨今の建築資材、人件費等の上昇を考えると、これは意外だ。設計管理料4%を加味すると、鉄筋コンクリート造6階地下1階建てで322,400円/㎡、坪1,065,787円となる。これは妥当だろうか?

想定建物の状況
用  途 : 店舗兼事務所
建築面積: 75.56 ㎡
構造・階層: RC6F1B
店舗兼事務所 75.56 RC6F1B 513.71 513.71
想定建物の状況
延床面積: 513.71㎡

令和6(2024)年
建物等の初期投資額 166,000,000 円
算定根拠: 310,000 円/㎡ ×  513.71 ㎡ × (100% + 設計監理料率 4.00 %)

令和5(2023)年
建物等の初期投資額 171,000,000 円                        設計監理料率
算定根拠:  320,000 円/㎡ ×  513.71 ㎡ × (100% +  4.00 %)

令和4(2022)年
建物等の初期投資額 160,000,000 円                        設計監理料率
算定根拠: 300,000 円/㎡ ×  513.71 ㎡ × (100% +  4.00 %)

令和3(2021)年
建物等の初期投資額 166,000,000 円                        設計監理料率
算定根拠: 310,000 円/㎡ ×  513.71 ㎡ × (100% +  4.00 %)

以上

by Kota Nakako

 

 

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